「新しき土」原節子 衣装アルバム イラストと解説 キネマ洋装店 1937年 監督:アーノルド・ファンク、伊丹万作(共同監督作品) 主演:原節子 小杉勇 早川雪洲 衣裳調製:松坂屋 |
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ホテル(なんと遠藤新の名建築、甲子園ホテルでロケしている!)でのワンピース姿。黒いリボンのかかった白い帽子の下に憂いを秘めた原節子の表情がたまらりません。襟と袖口にあしらったゴムのシャーリング、白い襟が清楚で愛らしいです。 |
和装も洋装も着こなす16歳の瑞々しい美しさ 本作で楽しめるのが、松坂屋考案部(当時)が調製した、原節子の和装、洋装の数々。国際合作映画という性格上、日本の女性美を打出すべく、和装が中心となっていますが、よくよく観るとこの着物たちがまた凝っています。上流階級のお嬢様役、そして婚礼衣裳がストーリーのキーポイントにもなっているので、松坂屋もさぞや力が入ったことでしょう。柄の半襟をつけ、比較的複雑でコントラストの効いた柄の着物に、これまた柄の入った帯を締めています。かなり柄オンパレードな着こなしですが、昭和初期の和装の流行だったのでしょうか。 洋装を着ているシーンはさほど多くないですが、ホテルのシーンでのドレス姿の大人っぽさ、制服姿のキュートさなどは、原節子ファンにはたまらないのでは。 そして原節子のコスプレぶりが堪能できるのが、小杉勇の帰国を待っている間に、お茶、お花、お裁縫、お料理、ナギナタなどの花嫁修業にいそしんだ日々を回想しているシーン。数々の美しい着物はもちろん、剣術着、水着、ボートでのパンツ姿など、原節子のはつらつとした美しさには目を奪われます。・・そして、なんとパジャマ姿までおがめたりします・・、原節子ファンには眼福眼福。 |
港で小杉勇を見送るシーンのセーラー服姿。剣術の練習シーンでもこのセーラー服を着ている。白いスカーフはゆるく下のほうに結んでいます。「新しき土」の3年前の1934年公開の島津保次郎監督「隣の八重ちゃん」でも逢初夢子が同じようなスカーフの結び方をしていますので、当時の女学生の流行のスタイルだったのでしょうか?右上のボートの写真のセーラーはこの制服の夏服バージョンのようで、3本の白線であること、胸にも同様の白線が共通してあります。関西のどこかの女学校の制服だったのかもしれません。 |
ボート練習は白い半そでセーラーにショートパンツ。 白い帽子がキュート。 |
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生け花をするシーンでは絣のような模様の着物。 髪の花飾りがおしゃれ。 |
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お琴のてならい。花柄のような半襟がステキ。 帯がやや太めで古風な雰囲気。 髪を娘高島田に結っているが頭デカイ(笑) |
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お茶のお稽古中。 牡丹のような模様の着物。 |
薙刀修行中。剣着姿も凛々しい。 薙刀が真剣のようにでハラハラするシーン。 このシーンの原さんの目つきはかなりコワイ(笑)。 |
葉の模様の着物。ぼかして染められているところと、くっきりとしたところのコントラストが凝っています。 |
婚礼衣裳を持って火山に向かうシーンの着物。色のグラデーションが効いた花模様の柄が流麗。 |
うなされて起きたシーンの、縞パジャマ姿の原さん。 寝巻きでなくパジャマとは、これまたハイカラ。 |
ラストシーンはほっかむりに野良着姿。 お嬢様から一転たくましい母に。 |
photos(c)Matthias Fanck |
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お宝写真発見さる! ロケ地での原節子さんのプライベートショット 共演の小杉勇さんが所蔵されていた「新しき土」のロケ地での写真がみつかりました。 お許しをいただき、ここに公開させていただくことに。 左上の写真と同じ着物を着ていることから、ロケの合間の休憩時間であることがわかります。 ほっとくつろいだ表情の原さんがステキです。 |
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